Mizuho
(更新)
英語を学んでいると、私たち日本人の前に必ず立ちはだかる壁があります。
そう、それが「発音」。
「TH」や「R」の発音など、日常会話で少しずつ練習するのもいいけれど、できれば「発音練習」に集中して取り組むのが効率的です。
そして、英語の発音矯正には、いつでもどこでも使えるアプリがおすすめ!
アプリでなにができるの?
本当に英語の発音の練習になるの?
この記事では、そんな疑問をお持ちの方に、アプリを使った英語発音練習のメリットとその方法、おすすめのアプリまでまるっとご紹介します!
アプリはスマートフォンやタブレットにダウンロードしておけば、どこでも利用が可能です。電車のなかで発音を確認したり、お風呂で発音練習をしてみたりと、活用方法は無限大。
また、アプリの場合は1人で練習できるので、「英会話で伝わらなかったらどうしよう」という心配もご無用。発音の確認と練習をアプリでしておいて、オンラインレッスンなどのリアルな英会話で実践してみると効果を実感できるはずです。
レッスンなど対人で英語を話す場合、「発音」に特化したレッスンでない限り、細かい発音はスルーされてコミュニケーションに重きが置かれるのが一般的です。
それに比べて、発音の練習に特化したアプリであれば、発音を徹底的に指導してくれます。
スマートフォンやタブレットに自分の発音を録音し、その良し悪しを機械が判定するので、とても客観的。アプリによっては判定基準が厳しいものもあるので、諦めずに練習をくり返せば、発音スキルをかなりのレベルまで向上させることができます。
アプリによって特徴は異なりますが、ゲーム性を持った楽しいものも人気です。
「発音の練習」と聞くといかにも「勉強」のような感じがありますが、ゲームなら「もっとレベルアップしたい!」と自然に楽しめるはず。テキストや音声データを使って発音学習することに疲れてしまった人は、遊び感覚で取り組んでみては?
英語の発音をマスターするには、アプリの利用にかかわらず、「発音を知ること」と「練習すること」の2つのステップが重要です。
英語を学習するうえで単語のスペルも大事ですが、会話において注目すべきは「発音」です。
例えば、英単語の restaurant を日本で使われるカタカナ語にすると「レストラン」となりますが、実際の発音記号を見ると「réstərənt」。
あえてカタカナで表すなら「レスタラントゥ」といったふうになり、日常で使うカタカナ語とは異なります。
実はこの発音記号は「IPA」という国際基準で44個あり、そのなかには日本語に存在しない音が複数あるのです。
日本語に存在しないということは、私たちにはその音を聞きわけるスキルがまず備わっていません。そのため、慣れない音は耳に入ってきづらいうえ、口から出すことも至難の技。しかも単語のスペル通りに発音されるわけではないので、より混乱してしまいます。
そこで役立つのがアプリです。アプリなら、発音記号とその音の再生はもちろん、ビジュアル的に口の作り方を教えてくれるものまであります。
またアプリによっては、その音が含まれている単語の確認も可能です。まずは「音を知る」ことが、その音を「聞きわけられる耳」と「発音できる口」を作るうえで重要になります。
英語の発音の知識と、それを耳で聞きわける力が少しついたら、次は練習して口を発音通りに動かせるようにしましょう。アプリでの発音練習には、大きく3つ+αのステップがあります。
英語発音練習アプリの多くは、単語やフレーズ、センテンスまでお手本の音源を再生してくれます。まずは、その音に続いて自分で声に出してみる「シャドーイング」をしてみましょう。
シャドーイングでコツをつかんだら、自分の発音をアプリに録音し、判定してもらいましょう。
最新技術による音声認識は、アップルのSiriやGoogleに代表されるように精度が非常に高いです。
自分の発音を客観的に判定してもらい、改善点を明らかにしたうえで、次のステップ3に繋げましょう。
ダイエットや筋トレと同じですが、続けないと、口の筋肉は衰えてしまいます。毎日少しずつでもスキマ時間を見つけて発音練習を行いましょう。
用意されている練習問題はどれも短いので、忙しい人でも続けやすいのが、アプリで発音練習するメリットの1つです。
アプリは1人で練習できるのが魅力だと先述しましたが、あくまでも「英語でコミュニケーションをとるため」の練習です。
アプリを使って十分に練習をしたら、オンラインレッスンなどを通して実際に英語を話してみましょう。もし発音に不安なところがあれば、講師に確認してもらうのがおすすめ。
アプリで英語の発音を学習するメリットと、練習するステップについて見てきました。
ここからは、「英語の発音を知る」「練習する」のそれぞれのステップにおすすめのアプリをご紹介します。
このアプリは主要な2万語に絞って、単語の意味はもちろんのこと、発音記号通りに発音してくれます。
例えば apple を調べた場合、意味と発音記号、そしてアクセントが表示されます。発音記号は音声再生できるうえ、連携しているウェブ辞書の「Weblio」で例文を検索することも可能。
また、音声のアクセントを、好きな国や地域のスピーカーのものに設定することもできます。
「発音記号ってなんだか難しそう」という人でも、基本となる発音記号の詳細がまとめられているので、「æはどうやって発音するの?」と迷ってしまっても、細かく発音のしかたを教えてくれます。
【特徴】
▶ダウンロードはこちら:Apple App Store
単語の意味や発音に加え、その単語が文章で使われた場合の聞こえかたも確認したいときに使えるのが、こちらのアプリ。
スピードを変えたり、さまざまなアクセントを選んで発音再生することが可能です。英語は世界共通語のため、ノンネイティブの人と英語でコミュニケーションをとる機会は多いもの。このアプリでは、ネイティブはもちろんノンネイティブ国の発音も知ることができます。
また「辞書機能」もバッチリで、虫メガネのマークを押すと、英英辞書である「Oxford Dictionary」や日本の「スーパー大辞林」、「ウィズダム英和辞典・和英辞典」を参照して単語の意味を教えてくれます。1つのアプリで、発音から英和・和英・英英辞典の意味まで確認できる優秀アプリです。
【特徴】
▶ダウンロードはこちら:Apple App Store
発音記号をもとに、それぞれの音の発音方法、またその発音が含まれている単語を表示してくれるアプリです。
例えば発音記号表のなかの「æ」を押してみると、「æ」を使った単語がまとめて表示されます。そして、単語を選ぶとその発音を1つ1つわけて確認できるのです。
abandon という単語ならば、音の1つずつを聞きながら、最終的に「/əbændən/」がどんな発音になるのかを確認できます。
発音記号を徹底的に学びたい方にうってつけのアプリです。
【特徴】
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このアプリの開発者であるジェームス・ロジャースさんが、日本人が間違えやすい発音に特化して解説した動画がまとめられています。
「R」と「L」や、「B」と「V」は、日本人が苦労する発音トップ2といっても過言ではありません。
このアプリなら、まずは日本人が苦手とする音からマスターしていくことができます。
【特徴】
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イギリスの国際文化交流機関であるBritish Councilが出しているのが、「Learn English Sounds Right」。
辞書などで英単語を調べたときに、発音記号を見ただけではどういう音になるのかわからない…そんな方におすすめのアプリです。
このアプリはごくシンプルに、44種類ある国際発音記号の音を確認することができます。
イギリスの機関が開発しただけあって、収録されているのはイギリス英語の発音なので、イギリス英語を学びたい方にはぴったりです。
【特徴】
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「lock/rock」や「base/vase」に代表されるように、音が似ているけれど、間違うとまったく異なる意味になってしまう単語はたくさんあります。
このアプリには2つのバージョンがあり、バージョン1は「R/L」、バージョン2は「B/V」と、日本人には発音が似ていて難しい英単語に焦点をあてて、リスニングの反復練習をすることができます。
「なぜリスニング?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、先述のように、音がわからなければ発音もできないもの。まずは、日本人が苦手とする4つの音「R/L・B/V」に集中してトレーニングしてみましょう。
【特徴】
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「iKnow!」は、脳科学に基づいたトレーニングで英語力の定着をうながす英語学習アプリです。
人間は一定の期間をすぎると、学んだことを忘れてしまうもの。でも「iKnow!」はちょうど忘れそうなタイミングで復習ができるよう設計されているので、学びを確実なものにすることができます。
アプリ内では目的やレベルに合わせてさまざまなコースが用意されているうえ、自分で単語帳を作成することも可能。もちろん単語の音声を再生してくれるので、発音学習にもピッタリ。
発音を学びながらしっかりボキャビルできるおすすめアプリです。
【特徴】
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1〜2語だと発音できるのに、会話になるとできなくなってしまう人は少なくないのでは?
「ELSA Speak」は世界的にも大人気の発音矯正アプリ。発音やイントネーションの練習から、会話中での音の変化の確認まで、まるっと完結できてしまいます。
画像では、センテンスで練習したときに glad は強調できているのに like ができなかったことが一目瞭然です。ゲーム性があり、できないとくやしくてつい繰り返し練習してしまう、そんな嬉しい仕組みになっています。
また、発音がわからない単語が出てきたけれどいますぐには調べられない、そんなときはアプリのキャプチャ機能を使って、単語帳に登録することが可能。自動で発音記号と発声例をつけてくれるので、自分だけの発音練習帳を作成できるのです。
いろいろな角度から、発音の精度をあげたい方にぴったりのアプリといえます。
【特徴】
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自分の英語の発音を録音して聞いてみても、どこをどう直せばわからない…
そんな方におすすめの「発音博士」は、正しい発音を学んだあと、録音した自分の発音を判定してくれます。発音記号で表示して点数もつけてくれるので、どう間違っているのか理解がしやすいでしょう。
例えばこの画像のように apple を発音してみた場合、最初の音がお手本とは違う発音記号で表されています。このように可視化されるため、どう改善すればいいかの判断が簡単。
無料版では「基本100英単語」「月・曜日・数の英単語」「惑星・衛星セット」の練習をすることが可能です。単元によって追加購入をすることもできるので、まずは基本の発音を押さえてからステップアップしてみましょう。
【特徴】
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こちらは英会話アプリですが、発音練習にも役立ちます。1番の特徴は、毎日更新されるフレーズ動画で、思わずクスッと笑ってしまうものや、大人気の映画やドラマシリーズの1シーンを切り取ったものなど、楽しいものばかり。それらを通して、フレーズ学習と発音練習を一緒にすることが可能です。
それに「スピーク」というセクションがあり、「今日の英語ニュース」や「スピーキングドリル」などで自分の発音を判定してくれます。お手本を再生したあとに、録音された自分の発音を聞くこともできるので、改善点がわかりやすいでしょう。
【特徴】
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「英語発音ドリルAtoZ」はお手本にならって自分の発音を吹き込み、それを音の波形によって判定してくれるアプリです。
発音の大まかなポイントを押さえることができるので、英語発音に必要な口の筋肉やイントネーションなどを鍛えたい方におすすめです。
【特徴】
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「オックスフォード英語辞典」をもとに開発されたアプリ。主にイギリス英語の発音練習ができますが、課金すればアメリカ英語も追加できます。
1つのアルファベットに対しておよそ5つの単語がリストアップされているので、登録されている単語は約130語。それぞれの発音記号をタップすると、音声を再生してくれます。
お手本を再生すれば、イントネーションとアクセントをビジュアルで確認することも可能。また自分の声を録音することで、アクセントがどこに置かれているか、どこを改善すればいいかがわかります。
【特徴】
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イラストからも楽しそうな雰囲気が伝わってくるこのアプリは、ゲーム感覚で英語発音の練習ができます。
大まかに「小学生からの英語」「中学英語の重要テーマ」「高校英語の重要テーマ」と3つのカテゴリにわけられており、レベル別に進めることができます。
1つのフレーズの発音例を聞き、自分で発音したものを録音するとアプリが3つ星で判定。各カテゴリーの最後に、星の数によってメダルが与えられるので、楽しみながら練習を進められます。
【特徴】
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「毎日英語」には日本人が苦手とする発音を練習する「発音練習モード」や、挨拶、仕事、買い物に関するフレーズなど、幅広いコンテンツが用意されています。
ほかのアプリと異なる点は、自分の発音を判定してくれるときに徹底的に改善点を教えてくれること。月額は少し高めですが、しっかりと英語の発音をマスターしたい方におすすめです。アプリユーザー間の順位や平均スコア等も表示してくれるので、モチベーションを保ちやすいでしょう。
【特徴】
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「英語発音練習」は発音を録音するとその判定をしてくれます。改善点は提示してくれませんが、練習すればするだけ新しいコンテンツが利用可能になるので、モチベーションの維持がしやすいアプリです。
最初は単語から、次いでフレーズ、長いセンテンスと順を追って練習できるので、一歩ずつ確実に発音を磨くことができます。
【特徴】
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「Voice Tube」は動画を使った英語のリスニング学習アプリです。動画を見ながら使われているセンテンスのスクリプトを確認することができ、センテンスに絞って繰り返し再生もできるので、リスニングのみならずシャドーイングの練習をするのにも最適です。
また、リスニングやスピーキングの練習も可能。リスニング、シャドーイング、スクリプト確認のステップがこのアプリ1つで完結できます。
【特徴】
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英語の発音学習に有効なアプリを「学べること」と「練習できること」にわけて16個ご紹介しました。
筆者視点から見た「学べる」おすすめアプリは、Apple iOSをお使いの方は「発音検索!英語辞書イーモン」、Androidをご利用の方は「英語の発音を学ぶ」です。どちらも発音記号をベースに教えてくれるので、基本からしっかり学びたい方に最適といえます。
「練習する」アプリなら、「ELSASpeak」が一番おすすめ。無料版でも発音の確認からシーン別の練習まで、これ1つでまかなえます。ダウンロードしない手はありませんよ。
アプリのいい点は場所と時間を選ばずに使えること。それぞれ特徴が異なるので、自分の目的や好みにあったアプリを選んで英語の発音のスキルアップに活かしましょう。
またアプリ以外にも発音の練習をする方法はあるので、こちらも試してみてくださいね。